26日(木)に配信したメールマガジンからの転載です。
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○環境エネルギーコラム:
①東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門、東京大学駒場博物館主催
第2回ギャラリートーク「気象予報士森田さんの地球温暖化と未来のおはなし」
2010年7月31日(土)開催
第2回となったギャラリートークでは、お天気キャスターの森田正光さんをゲストにお迎えしました。森田さんは学校を卒業して、日本気象協会に就職され、最年少でテレビのお天気キャスターとしてデビューし、その当時から今にいたるまでお茶の間での高い人気を誇っています。親しみのある明るいキャラクター、難しい気候の問題や天気予報をわかりやすく伝えてくれるTVの中の森田さんが、そのままそこにいる!と感激するほど、楽しいトークショーになりました。
ナビゲーターをつとめた工学部3年の飯塚修平さんが、「夏休みの予定は?」と伺うと、さっそくイースター島の皆既日食について、ご自身で撮影された写真をスクリーン上に見せてお話してくれました。きれいな皆既日食の写真が印象的です。皆既日食は一度見たら病みつきになるとのこと。子どもの頃から科学が好きで、小学生の時は天文クラブに所属していたそうです。
当日も日中の気温が32度を超える暑さでしたが、今夏の異常高温について伺ったところ、東京などの都市部ではヒートアイランド現象が大きな問題であることを示唆されました。地球温暖化問題とヒートアイランド現象を同じように考えてはいけないと釘を刺され、都市部の排熱の問題は深刻で、それがゲリラ豪雨などの原因にもなっているそうです。
また、近年頻発している世界的な異常気象についても、30年前から現在にいたるまでのさまざまな事例のデータを見せながら、ご自身の見解を話されました。異常気象というのは、三十年に一度起きる現象のことをいいますが、排熱などによって大気が不安定になると、地球がなんとかバランスを取ろうとして、そのひずみにより災害が起きやすくなるそうです。「地球からの警告と思ってもいいかもしれない。」という言葉が心に残りました。
地球温暖化問題については、人為的なことが原因で起きているとは思うが・・と前置きした上で、何か起きるとなんでもかんでも地球温暖化のせいにしたがる世の中の風潮はちょっと違うのではないかと、冷静な立場をとられていました。
「気候システムはグレーで不確実な部分がたくさんあって断言することはとても難しい。でも、白黒つけて予報しなくてはいけない気象予報士は、それがつらいところです。」とユーモアも交えてお話されました。
森田さんのお話は、長年の気象予報士の経験に裏打ちされ、とても楽しく有意義で、時間があっという間に過ぎていきました。テレビでは、難しい話をできるだけかみ砕いて伝えていらっしゃいますが、今回のトークショーでは科学的な難しい話もいろいろされ、気候、天気予報、天文といった分野が心から好きな方なんだなと感じました。
著書も多い森田さん。当日は販売された著書にサインしてくださいました。
最後に、参加された有志の方との記念撮影です。
余談ですが、森田さんはトークショーの後に駒場博物館「自然エネルギーの世界」展をご覧になり、ポスターにサインしてくださいました。現在、展示室ではギャラリートークショーに出演されたゲストのサインを展示中です!
森田さん、含蓄ある素晴らしいお話をありがとうございました。
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