26日(木)に配信したメールマガジンからの転載です。
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②第3回ギャラリートーク「小水力発電所元気くんから始まる地域再生」
2010年8月21日(土)開催
新エネ百選にも選ばれた山梨県都留市の家中川小水力発電所「元気くん1号」。現在、市内には元気くん1号と2号が地域に根差して、稼働しています。元気くんの名前はあっという間に全国に知られ、今では各地からの見学者が絶えないそうです。元気くんからはじまった地域再生プロジェクトについて、元気くん立ち上げに関わった都留市役所産業観光課課長の奈良泰史さんをお招きし、講演していただきました。
奈良泰史さん
平成17年10月31日に、元気くん1号と名付けられた小水力発電所が完成しました。(最大出力20W)都留市が誕生して50周年を記念して、水のまちのシンボルとして、自然にやさしい小水力発電を広めることを目的に、市と市民の協力で設置されたものです。
今では、すっかり元気くんの名前も全国に知られるようになりましたが、導入時はさまざまな苦労があったそうです。資金的にも市民からの出資を募り、NEDOからの補助金も申請し、できるだけ市民の税金を使うのを減らす努力をしました。また、国内で参考になる事例があまりなく、技術的な課題もさることながら、法整備が不十分なためにダム法や河川法等の規制にもずいぶん手こずられました。さまざまな課題や障害をひとつひとつ乗り越えながら、試行錯誤でここまでがんばってきたそうです。
元気くん1号
市役所から700メートル離れたところに、元気くん2号が今年1月から稼働しています。開放型上掛け水車で、下掛け水車の元気くん1号よりも、水車の上から勢いよく落ちてくる水を鉄製の羽根で受け止めて発電するため、効率よく発電できます。民家のすぐ隣に設置された珍しい事例としても注目されていますが、もともと小さな滝があったところで、水車の羽根による騒音問題も、現代の技術を導入することでなんとか解消できているそうです。
町中に川が勢いよく流れている特性と歴史を生かした自然エネルギーを使った町おこし。世界的に有名な観光地、富士山の近くに位置する都留市は、観光客が通り過ぎる町というジレンマを乗り越え、ふたたび町としての輝きを取り戻しつつあります。
ようやく生まれた小さな流れを無駄にせずに生かして、中山間地のポテンシャルを今後も発信していきたいと奈良さんはお話されました。近く元気くんが発電した電気を使った市役所の電気自動車も町中を走る予定です。これからの中山間地の低炭素社会づくりのモデルの先駆けとして、今後の都留市のさまざまなアクションに期待したいです。
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ギャラリートークは博物館展室内で開催しました。このように展示物に囲まれて、いい雰囲気の中30名ほどの皆さんが参加されました。活発な質問も寄せられて、有意義な90分となりました。奈良さん、ありがとうございました。
最後に有志の皆さまと記念撮影しました。
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