2011年7月5日火曜日

宮城の被災地に太陽電池ライトを寄贈

○活動報告:宮城の避難所に色素増感太陽電池ライトを寄贈 
被災地支援活動の一環として、5月初旬に宮城の避難所に色素増感太陽電池ライトを98個寄贈しました。このライトは、避難所での生活に役立ててもらうために特別に開発チームが製作したものです。



瀬川教授、内田特任准教授が直接避難所を訪ね、ライトの使い方の説明をしました。
日中充電しておけば、スイッチを押すだけでライトが灯るというシンプルな仕組みで、高齢者の方も簡単に操作できます。




この色素増感太陽電池ライトは、懐中電灯のように明るくしたい周辺を照らしてくれるため、足元灯等として使っていただけるようにと作りました。宮城の避難所では、体育館などの施設を利用しているため、普段は大型の照明を利用しています。就寝時間に消灯し、トイレに立った際に電気をつけると周りに迷惑がかかり、住民間のトラブルになることもあったそうです。「こんな照明が欲しかった。」と喜んで受け取っていただきました。

数日後、避難所の担当の方が写真を送ってくれました。廊下や階段、室内の足元灯としてさっそく使っているそうです。8時間ほど日中充電すれば、十数時間ライトが灯り続けているとのことでした。





 そして先日、寄贈して1カ月半後の様子を確認しようと内田先生が避難所を訪ねました。
「もし使われていなかったら、回収しよう・・・」と思っていたそうですが、避難所ではライトはとても重宝され、担当者を決めて、まとめて日中充電して毎日利用していると、うれしい言葉を頂戴しました。すべて問題なく動いており、大事に使っていただいていました。



 このライトのお陰で、よく眠れるようになり、避難所での生活のストレスが軽減されたと住民の皆さんがとても喜んでいるそうです。
中には、ホームセンターにこのライトを求めて行った人もいたというエピソードも!
まだ市場には出回っていないものなので、申し訳ない気持ちですが、便利でいいものだと思っていただいたことに、開発チームもお役に立てて本当によかったと思っています。




 宮城の避難所で暮らす住民の皆さんは、近く順次仮設住宅に引っ越していくそうですが、それまでの間、このライトには皆さんの生活をサポートできるよう、しっかりがんばってもらいたいです。

DSCへのメディア取材

こんにちは。お元気ですか?
暑い日が続いています。先日配信したメルマガから一部内容を転載します。

○メディア取材
日刊工業新聞

太陽光発電への期待がさらに高まっていますが、瀬川研で開発中の色素増感太陽電池について、メディアからの取材も増えています。日刊工業新聞(6/27)では、「太陽電池低価格化の切り札『色素増感型』に脚光」と題して、瀬川教授のインタビュー記事が掲載されました。
色素増感太陽電池は従来のシリコン型太陽電池とは原理も作り方も異なり、製造コストの低い次世代技術として期待されています。また色素増感太陽電池は、電気化学反応を使っているため、朝夕の太陽光が弱い時間帯でも変換効率の低下が少ないのが特徴のひとつです。
電力ピークの平準化にも役立つため、電力系統への影響はシリコン型と比べて抑えられることができます。




DIME 2011年7月5日号
色素増感太陽電池の研究開発をともに行っている桐蔭横浜大学宮坂研開発チームと
瀬川教授が取材を受けました。瀬川教授は、色素増感太陽電池の紹介とともに、
日本の電力需給バランスや太陽光発電の今後の展望についてインタビューに答えています。
DIMEはただ今発売中ですので、ぜひ手に取って見てみてください。