2009年11月24日火曜日

環境エネルギーゲーミング in English

本日、7号のメールマガジンを配信しました。
講座についての飯田先生の寄稿をこのブログにもアップします!

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講義に関する寄稿:NEDO特別部門 飯田誠特任講師
「環境エネルギーゲーミング in English」


先日教養教育開発機構主催 「ジェネリックシンポジウム」に参加して、
「話すことで学生と教員双方の理解が深まる」・・ことについて考え
させられました。
今日は2009年度開講講義「環境エネルギーゲーミング in English」
について紹介したいと思います。本講義は、以前メルマガ第3号でも
紹介した2009年度夏に開講した講義「環境エネルギーゲーミング」の
英語版です。今学期は、工学教育推進機構の森村久美子先生にご協力
いただき、留学生も参加してもらえるような講義を意識しました。

「in English」についてお話しする前に、夏学期に丸山先生と共同で
開講した環境エネルギーゲーミング(日本語版)を簡単に紹介しておきます。
夏学期は、地球温暖化政策ゲーム「KEEP COOL2」、「貿易ゲーム」、
「マイアース」といった環境・エネルギーゲームを通じて、環境エネルギー
問題の波及効果やジレンマについて、体験、考えてもらい、最後には
自分たちで環境エネルギーに関するゲームをつくってもらいました。

この講義、思いのほか盛況で、そして当初目的としていた環境エネルギー
問題の難しさ、国際協調の難しさについて、他者との対話を通じた議論、
協力関係を築くということを学生たちに体験してもらうことができたと
感じています。環境エネルギー問題の多様性・波及効果の推定には、
うってつけの講義となりました。なにより学生たちが「ゲーム」という
こともあり、楽しんでもらえたことが大きかったのかもしれません。

実際の国際交渉の場を考えた時には、異なる文化背景を有する他の国の
人々と対話、交渉が必要になります。私は、国際標準化交渉の会議などで、
各国の文化背景と触れ合う機会が少なかったために、苦労したことが
あります。このような部分については、体験してもらえなかったことに
課題を感じました。夏学期は別の目的だったので、失敗ではないのですが、
日本人だけのゲームでは、「リアリティ(実践性)」に欠いていることに
課題を感じました。さらに、実際の国際交渉では、英語で議論することが
多く、英語で議論することに対する免疫をつけておく(練習の機会を
増やす)と、今後有用であると思いました。

そこで、冬学期のこの講義では、留学生も交えてさらに英語で交渉をする
講義を行ってみようと考えました。それが「環境エネルギーin English」
です。受講生は30人弱ですが、留学生、帰国子女などが1/4(7人)
参加してくれています。

授業は当初日本語&英語で始めましたが、徐々に英語にウェイトへシフト
するように試みています。現在第5回まで進めましたが、目的である
「英語を無理なく交渉に使う」ことは、意外にもスムーズだと感じています。
(もちろん、苦手な学生も見受けられますが、免疫はついてきたようです)
また、留学生に参加してもらっていることがやはり功を奏して日本語版の
時とは違った進行、交渉が発生しています。地球の危機にみんなで協力する
という世界も繰り広げられています。




写真は、それぞれのグループの世界で起きたゲームの進行を英語で
プレゼンテーションしている様子です。
この講義では、ゲームを単に楽しむだけでなく、その世界で起こった
こと、転換点(地球が滅びるにいたった経緯)なども考えさせています。
(もちろん英語でプレゼンの準備)次回以降、第二ラウンドで、チーム
換えをして別の立場、世界を体験してもらうことになります。彼らの
作っていくこれからの地球がどのようになっていくのか、実際の世界に
ついても楽しみです。


飯田 誠(いいだ まこと):
東京大学教養学部附属教養教育開発機構NEDO新環境
エネルギー科学創成特別部門特任講師。自身が研究
開発に携わった小型風車「エアドルフィン」が産官学連携
功労者表彰で経済産業大臣賞を受賞。

2009年11月12日木曜日

軽妙洒脱なエコトーク

9日(月)にやまだひさしさんをお招きして
新環境エネルギー科学創成特別部門主催の第5回トークショーが
開催されました。
「”やる気になる”環境問題~ムーヴメントは自分で作る」



会場は、教養学部の学生の他、他大学の学生さんや高校生、
あわせて50名ほどが集まりました。
やまださんご自身がラジオでこの企画についてPRしてくれたこともあり、
会場は熱気に包まれました。



やまださんが取り組む環境省のRe-Style Liveは、
音楽とエコのコラボレーションイベントですが、
2003年よりほぼ毎年開催し、
昨年は洞爺湖サミットが行われた北海道で開催されました。
やまださんご自身がPCで操作しながら、
これまでのイベントについて楽しく説明してくれました。

その他にも、アメリカのタオスにエネルギーや水を自給自足で生活する
建築家を取材したときの話や
高校生を対象としているRe-Style Talk Show Tour 2009など、
若い世代に訴求した環境活動は、常識に凝り固まったやり方は
通用しないと大人たちに苦言も。

「お父さんの若い頃はこうだった・・」とか
「江戸時代はよかった」なんてことを言っても始まらない。
そうではなくて、今の時代に生きている自分たちが
楽しい未来を描けるように「エコはかっこいい」と考えたらいいのだと。
環境問題はネガティブな側面を強調するのではなく
若い世代にとっては、楽しくエコに取り組もうという発想が
大事なんだということでした。



まるでラジオの公開録画のような楽しいトークライブでした。
「いや~、楽しかった」という感想がたくさん聞けたのも
うれしい反響です。

司会をつとめたのは、教養学部の飯塚修平さんと柴田智世さん。
学生と直接話したいとおっしゃっていたやまださんと
息のあったかけあいもなかなかよかったです。

今回のテーマ、
「”やる気になる”環境問題~ムーヴメントは自分で作る」でしたが
やる気になるお話がたくさん伺えました。
やまださん、ありがとうございました。

2009年11月5日木曜日

第5回トークショーのお知らせ

早いもので、もう11月です。
木枯らし1号も吹きましたし、日中は気温が上がるものの
朝夕は寒さがきびしくなってきましたね。

さて、NEDO特別部門主催のトークショー、
第5回目のゲストとして、
カリスマエコDJとして活躍中のやまだひさしさんをお迎えします。

「”やる気になる”環境問題~モーヴメントは自分で作る」
ゲスト:やまだひさしさん
日時:2009年11月9日(月)18:00~19:30
会場:東京大学教養学部105号館1階NEDOギャラリー



やまださんは、ミュージシャンらとともに音楽イベントを通して
エコへの思いを若い世代に伝える活動や
再生可能エネルギーの国内外の取材、
ラジオ番組で低炭素社会作りについて全国の高校生に呼び掛けるなど
積極的に環境問題に取り組んでいます。
やまださんの行動力の源泉は何なのでしょうか?
アーティスト達の環境活動の裏話などもお聞きしたいと思っています。
やまださんとのトークで、楽しい時間をごいっしょしましょう。

東京大学の学生だけではなく、一般の方の参加も歓迎しています。
ぜひ皆さん、お越しください。